新型コロナが世界中の経済に影響を与え始めて3年、企業がウィズコロナ 時代にも長期的に生き抜くためにはターゲットとなるユーザー層との信頼関係の構築と維持、およびそれらの取り組みで活用するメディア媒体に焦点を当てることが必要だとわかってきました。
タイ人がソーシャルメディア媒体をどのように使用し、依存しているかを企業側が理解することは非常に重要なポイントになります。
企業自身がバランスの取れたマーケティング戦略を維持することはもちろん重要ですが、メディア予算を割り当てる際にターゲットが接点を持つ媒体の利用状況もきちんと把握した上でマーケティング戦略を立てる必要があるのです。

2022年タイ市場全体の現状把握

2022年2月時点のタイの総人口は約7000万人です。調査データによると、2021年から2022年の間に139千人(+ 0.2%)増加しました。そのうち51.4%は女性であり、48.6%は男性です。

2022年タイでのインターネット使用状況

2022年2月時点でタイのインターネットユーザーは5,450万人。タイのインターネット普及率は、2022年の初めに総人口の77.8パーセントとなっています。
Kepios社の分析によると、タイのインターネット利用者は2021年から2022年の間に108千人(+ 0.2%)増加をしています。

また、インターネットの利用時間を見てみると一日の平均利用時間は9時間6分というデータが示されています。昨年2021年の一日の平均利用時間8時間44分と比べて20分ほど増えているのがわかります。これはコロナ過による在宅ワークや自宅隔離などによる影響だと考えられています。
ちなみに日本の一日平均利用時間はこの半分の4時間26分で、昨年より1分増というデータが出ていました。タイ人は日本人と比べインターネットの利用時間が圧倒的に長いようです。

2022年タイでのソーシャルメディア使用状況

2022年初めの時点で、タイのソーシャルメディア利用者は5,685万人で総人口の81.2%に相当しました。
また、2021年から2022年の間に190万人(+ 3.4%)増加しています。

2022年タイでのFacebook使用状況

Meta社は広告リソースで公開されたデータで、2022年初頭に5,050万人の利用者がいると示しています。Facebookはアカウントの使用を13歳以上に制限しているため、正確には13歳以上の利用者82.8%が2022年にFacebookを使用しているということになります。また、タイのFacebookの広告オーディエンスの50.7%が女性で、49.3%が男性でした。

2022年タイでのYouTube使用状況

Google広告によると、2022年初頭ではタイでのYouTube利用者は4,280万人でした。人口の61.1%にYouTube広告で到達したことを表しています。また、インターネット利用者の78.5%となり、YouTubeの広告オーディエンスの52.2%は女性、47.8%は男性でした。

2022年タイでのInstagram使用状況

2月時点でのデータでは、タイのInstagram利用者は1,850万人です。人口の26.4%が
Instagram広告でリーチしている数値になります。ただ、InstagramもFacebookと同様に利用可能な年齢制限が13歳以上のデータとなります。
また、タイのInstagramの広告オーディエンスの61.1%が女性で、38.9%が男性となっており、他のSNSメディアに比べて女性の比率が非常に高くなっているのがわかります。
女性をターゲットとしている製品や企業はInstagramの媒体を活用したキャンペーンやマーケティング施策を行えば効果が期待できる可能性があります。

それでは次にタイの広告業界は昨年と比べ、2022年現在までどのくらいの変化があったのかを見ていきましょう。

大手調査会社Nielsen社が最新データ(それぞれ2月時点でのデータ比較)を公式サイトに発表しました。以下のグラフのように、2021年と2022年を比較すると全体的に2022年が下がっていますが、映画館と野外広告は2022年の方が高い結果になっています。2021年は外出禁止令や一部の施設閉鎖の規制が発令されたため広告費にも影響が出たと考えられます。

次にもっとも広告を利用した会社別で見てみましょう。総体的に2022年の方が広告費が増加した印象ですが、Nestle社やユニリーバ社、コカ・コーラ社は2022年で広告費の大幅な減額を行ったようです。

このようにコロナ禍の影響を受けるタイにおいて、直近のデジタルマーケティング事情、広告事情についての現状をご説明いたしました。
デジタルマーケティングで成果を上げるためには、状況をしっかりと把握した上で戦略づくりや運用計画を立てていくことが必要です。
弊社でも多くの事例を元に成果の上がるデジタルマーケティング施策のご提案、実施運用、コンサルテーションをご提供しています。